石川正明 のバックアップ(No.4)


石川正明(いしかわ まさあき)は駿台予備学校化学科講師。京都校京都南校京都駅前校大阪校名古屋校に出講。関西化学科の主任。

経歴

  • 1949年、滋賀県大津市生まれ。
  • 滋賀県立膳所高等学校卒業。
  • 京都大学工学部工業化学科卒業。
  • 1980年、京都大学大学院工学研究科博士課程(高分子化学専攻)修了。
  • 工学博士(京都大学、1979年度)。
    • 博士論文「価数の異なる対イオンを含む高分子電解質溶液の物理化学的研究」(1980-03-24)

授業

  • あのお歳でかなりパワフルな授業をなさり、その熱意には誰もが応えたくなる。
  • 休み時間中から教室のすぐ外でスタンバっており、チャイムと同時、あるいは開始5分前から授業を始める熱き講師。
  • 授業をきっちり(師の目を見て嬉しそうに)聞くと、目を合わせて力強く語りかけてくれる。ますますやる気が湧いてくる。
  • 初回授業にて、意味性、論理性、感動性の3点を重視した学習をするように仰る。
    • 一つ一つの用語がどういう意味を持っているのか、現象をどういう論理で解釈するのかを意識するのはもちろん大切なことである。
    • しかし、身近なものに興味を持ち、わかる喜びや感動を大切にし、学問を楽しむ姿勢を持つことも同様に大切だ。
    • 本当の意味で理解し、定着する知識とは、心の底から納得したものに限られるからだ。というような趣旨の話である。
  • 授業は心の底から感動できるような(ストンと自然に腑に落ちるような)レベルのものを目指しているとのこと。
    • ミクロな世界で起こっている化学現象を、擬人化してドラマチックに説明する。さながら人間味の溢れるドラマを見ているかのようであり、複雑な現象やその背景にある法則性がスッと理解できる。
    • 図説によって本質を浮き彫りにし、磨き抜かれた言葉で一切無駄のない説明を行う。抽象的でまどろっこしい文章的な説明は極限まで抑えられており、視聴覚的要素の強い魅(見)せる授業が展開される。
    • 取っ付きにくい化学の用語(「共鳴」「ヘミアセタール」「キレート」など)も面白い造語に置き換えて説明する。この説明が半端なく上手く、複雑な有機の反応も非常に理解しやすくなる。
  • 一方で、「化学は暗記ではない」という信念を持って、理論立ったかなり高度な授業を展開される。
    • これは師が駿台で教え始めた時、駿台内に蔓延っていた「化学は暗記科目である」というドグマを否定するために「化学は全て理論で説明出来る」と化学を理論で教えたのが始まりだとか。
    • 師の授業を受ける場合、高い前提学力が要求される。初歩的な説明はあまり行われず、最低限の用語や定義を確認したのち、単元の中心的なテーマを理論立てて徹底的に解説なさる。
    • 一部、物理の知識が前提として入ってくる。内部エネルギー、クーロン力、核融合反応など、生物選択者にはキツいかも。熱分野・電磁気分野・原子分野を中心に、物理の参考書を軽く読んでおくと良い。
  • 化学の本質に迫るべく、発展的な内容(時には大学内容)の解説が行われる場面もある。
    • 構造の理論では混成軌道や波動関数が出てきたり、状態の理論では質量作用の法則を厳密な計算によって証明したりする。平衡の理論では「ルシャトリエの法則」と一言でまとめずに、ギブス自由エネルギーを用いた根本的な説明をなさる。
    • 有機化学では、電子論を用いて反応のメカニズムを解説する。基質、反応試薬、触媒、生成物を丸暗記ではなく、有機的に結び付けて理解できる。説明が非常にうまいため、あまり高度なことをやっているように感じさせない。
    • 以上のような解説は非常に丁寧に行われるものの、やはり初見では理解しきれない人も多いようである。予習復習を手厚く行うことにより、各自で対応していくことが求められるだろう。
  • 暗記もある程度必要とおっしゃる。
    • 入試ではある程度の知識も必要であることも悟っており、「(『化学S』の問題は一瞬で出来るぐらい)受験オタクになってください。」とよく言う。
    • また、担当が上位クラスであることが多いからか、この程度のことは全部記憶しなさいと仰る事柄も多い。
  • 映像授業を始めた。
    • 2006年頃から講習のオンデマンド講座を担当し始めた。教え子である鎌田真彰先生が東進へ移籍するなど、駿台でも映像講座を強化する必要が出てきたためである。
    • 2012年度から通期のオンデマンド講座も担当し始めた。遠征してでも石川正明先生の授業を受けたい生徒をターゲットとし、各分野を通期のLIVE授業以上に深く勉強できる講座を設置した。
    • 通期のオンデマンド映像講座では、『原点からの化学講義』の理論編①,②,③(2012年度より)と無機編①,②,③(2013年度より)、有機編①,②,③(2014年度より)を開講。各50分×3コマ×全4回の構成である。
  • 師は駿台では延長することは有名で、このスタンスを長年貫かれている。延長は基本的に有ることを前提に臨むことが好ましい。師が授業を延長しなかったことはほぼないと思われる。
    • 多くの化学科講師は延長しても休み時間を10分取るが、師は5分ほどで済ます。授業時間が伸びるのでむしろありがたい。
    • 「どうしても伝えなければ」という思いが体力の限界よりも上回った時に時間の許す限りで延長する。(本人談)
    • しかし、流石に朝から講習が詰まっている夜の授業では、疲労のため呂律が回らなくなったり板書を間違えたりする。
    • 冬期講習の『化学特講III(有機化学の完全征服)』では、休み時間を惜しんで準備なされた板書が全てズレておられた事も。強く謝っておられたが、非難する者、笑う者など当然いなかった。本当に生徒想いの方である。
    • 高卒生向けの年間講座の上位クラスの『化学S』(2コマ)は確実に10~15分程度延長する(1コマ目と2コマ目の間はそれ以上になる可能性がある)。このあとに他科目の講義がある受講生を配慮しているためか、この延長はまだ序の口である。
    • 延長が本格化するのは、師が創設そしてテキスト作成を担当している夏期講習の講座『化学特講I(計算問題)』と冬期講習化学特講III(有機化学の完全征服)』である。
    • センター試験後の二次直前授業は授業そのものは少し早く終わるが、年間授業全日程終了後の締めとして自叙伝(受験生そして大学時代の自分についての話等)と激励を行うため、その話で結局は延長になる事がある。
      • 師の二種類の激励コメント、「人生は一回性」、「未来はゲットするものでなく自分の手でクリエイトするものです」の意味もこの時明らかになる。
      • モチベーションが非常に上がるので、(特にセンター試験で失敗した人は)この授業には出席することを勧める。
    • ただし、通期や季節講習の『京大化学』は延長はあまりしない。テスト講座(テストがメイン,講義はおまけ)になると、前記の『化学特講I(計算問題)』等とはうって変わってあっさりしている。
    • 補講の際に、なんと1時間延長したことがある。
    • 「延長しないように授業してください」なんてバカなことを言う生徒がいると機嫌を損ねられる。
    • 台風で早く授業を終わらせなければならない時は、延長出来ないことを愚痴る。
      • 事務課と対立してまで延長したいらしい。
    • 通期の授業の最終回になって初めて毎回授業の延長をしたことの謝罪をすることがある。
      • 範囲を終わらせるのに必死な時などはしない。
    • ある時数学科池谷哲先生が授業を15分延長し、次の授業のために待たされていた師に謝ると、師は笑って「15分は延長とは言いません。私が真の延長を見せてあげましょう。」と言い放ち、颯爽と教室へ消えていったらしい。勿論、待たされたことを全く気にしていない心情である。
    • 某校舎では電車遅延の際1限開始を遅らせ、休み時間を5分にしたが、その決定がなされた理由は師にある。(竹岡広信談)
      • 教務が1限目をなくす提案したところ、1、2限に授業があった師は「つまり2時間分の授業を1時間でやれってことですか?」とおっしゃった。これは師が長年貫かれている教授スタンスに反していることであり、この反論は当然であるが、会議室となっていた講師室が凍りつき、その提案は即座に撤回されたらしい。
    • ただ、何の断りもなく延長することで、一部の生徒だけでなく一部の講師からも非難は少なからずある。
      • 駿台は開業以来「50分授業」を徹底しており、1コマ90分が主流の他の予備校と比べた場合の利点、そしてセールスポイントとしていること、そして生徒から見てもいつ終わるか判らない状況に陥ることで集中力維持が難しくなること等が理由として挙げられる。時間が限られているからこそ聴く集中力は維持できるし、集中力はそんなに長くは続かないものなので妥当な理由と言える。
    • 師の何の断りもない延長に対して集中力維持が難しいと感じるのであれば、最初から受講しない方が賢明かもしれない。
  • 山下幸久先生と人気を二分している。締め切る講座も多い。
  • ヘッドセット(ヘッドホン型のマイク)をしていないと調子が狂うらしく、落ち着きがなくなる。
    • 講習で来た校舎にない場合は、京都校から取り寄せるレベル。
    • 衣服に装着する小型マイクタイプが主流の時代であるためか、マイクをセッティングする際に電池が切れていた時はかなり不機嫌になっておられた。
    • ヘッドセットは必ず教室に入ってから嬉しそうに装着なさる。その姿がなんとも微笑ましい。
    • 授業開始直後はあまりマイクに声が入らず、後ろの席ではやや聞き取り辛いことがある。
  • 更に校舎毎にその校舎に合ったチョークを使っておられるらしい。

板書/プリント

  • 字が見にくかったり、略語をよく使ったりする。
    • 字が少し小さく潰れている上に汚くて後ろの席ではやや見えにくいが、「化学では煩雑な数値計算や図を描かないといけないため字を大きくは出来ない」とのこと。
    • 「字が読みにくいなら前に来てください」と仰っていた。
      • 筆記体の"k"のような"R"を書く。
      • 「沈」みたいな「濃」を書くので「沈」か「濃」かわかりにくい。%おそらく、中国で使われている「濃」の簡体字「浓」である。%
    • 略語を使うのでしっかり理解しながらメモを取り、復習する際に読めるようにしておくこと。
      • 例:「沈(沈殿のこと)」、「aqを〇で囲って(水に溶けること)」、「平(平衡のこと)」、「熱(加熱のこと)」、「メ.オ.、フ.フ.(それぞれメチルオレンジ、フェノールフタレインのこと)」など。
      • 強酸・強塩基はそれぞれ「Strong acid」・「Strong base」と口頭で言い、板書では"SA"・"SB"と書く。弱酸・弱塩基についても同様に「Weak acid」・「Weak base」で"WA"・"WB"である(このように書く先生は駿台でも多い)。
  • 板書は必要最低限の事項のみであり、口頭で済ます事項も多い。
    • 師の授業の本質は口頭で説明される所にあるので、メモを取るのが望ましい。
    • 特に夏期の『化学特講I(計算問題)』の口頭説明は、あるのとないのとでは後から見返した時の分かりやすさが段違いであるため必ず書き留めておこう。
  • 月曜日には朝早く校舎に来て板書の訓練をしているらしい(竹岡広信先生談)。
    • そのためか、かなり板書の位置に拘って授業をする。
      • それゆえか、板書は高速で直前に書いた所から消すこともあるので注意。
      • 某校舎で前の週が運悪く休講になってしまった翌週には8:35分頃に生徒が半分も入っていない教室にいらっしゃって板書をなさるほど熱心な方である。
  • 通期では理論や無機を担当することが多いが、とりわけ師の授業が輝くのは無機の元素別各論と有機。
  • 師の気体反応のまとめプリントは重宝もの。と言っても師の参考書のコピペであるが。
  • 基本的に板書授業だが、説明する事項の多い講座(『化学SPart2』、冬期『化学特講III(有機化学の完全征服)』等)やはプリント授業となる。

受講レベル

  • ハイレベルな学生をメインターゲットにした講義なので、こうしたハイレベルな説明が入ってくるのである。
    • これらは「高校での勉強法(特に有機の丸暗記)は大学に入ってから苦労するので、今の内から根本からしっかり理解しよう」という考えによるものである。
    • また、一歩深く踏み込むことで、周辺知識を効率よくまとめることができ、より俯瞰的な目線が身についたりする。化学の理論の根底を一気通貫している軸が見えたりする。
    • このことが結局、他の単元の理解を助けたり、暗記すべき事柄をぐっと減らしたりする。最初の理解するハードルさえスムーズに超えられるならば、トータルで見たときに学習の負担が大幅に減るのである。
  • 各校舎の上位クラスを中心に担当する。
    • 通期の担当クラスのレベルならほぼ大丈夫であるが、受講するには、高校化学は(理解はできていなくとも)一通り手はつけた程度の状態以上が望ましい。
    • 初学者もいるであろう下位クラスでは、おそらく付いて行けない人が多発するだろう。
    • 残念ながら授業に付いて行けなかったり、延長が長い等の不純な理由で切ってしまう生徒も少数ながらいる。

質問

  • 質問時も親身に教えてくださり、質問の終わりに気合いの入る一言を下さることもある。

担当授業

  • 教員対象の講座も夏期の期間に行われるため多忙な夏を過ごしている。
  • 以前はお茶の水校に通期で出講。
  • 1990年代には夏期講習のみお茶の水校に出講。
  • 2000~2005年度頃には、講習で『東大化学』も担当。
  • 名古屋校は開講当初より出講。
  • 2012年度より上本町校の通期の出講が無くなった。直前期の『京大化学』のみ担当。
  • 2012年度より各分野を深く勉強したい人向けの映像通期講座が開講された。
    • 『楽しくしっかり学ぶ化学授業』の理論編(2012年度より)、無機編(2013年度より)、有機編(2014年度より)を開講。各50分×3コマ×全4回の構成。
  • 2014年度より広島校に出講。現在は無くなった。
  • 2019年度より『楽しくしっかりと学ぶ化学授業』の名称を『原点からの化学講義』に改め、新たにスタート編を開講。

通期

2019年度

《出講表》

曜日出講校舎
月曜日大阪校
水曜日京都校
金曜日名古屋校京都南校京都駅前校

《担当授業》

2018年度

《出講表》

曜日出講校舎
月曜日大阪校
水曜日京都校
金曜日名古屋校京都南校京都駅前校

《担当授業》

高3スーパー化学

  • 穴埋め形式の要項プリントが使われる。自著の一部をコピーしたものが配られることもある。
  • 師の唯一の通期の現役担当である。

オンデマンド

2019年度

凡例
「」…設置あり、「-」…設置なし

2018年度

凡例
通…通期、春…春期講習、夏…夏期講習、冬…冬期講習、直…直前講習
「」…設置あり、「-」…設置なし

春期講習

2019年度

夏期講習

2019年度

2018年度

化学特講I(計算問題)

  • 必ず締め切る。師の講座でも特に締め切る。
  • 時間割からもかなりの重厚な内容の講座であり、化学の計算問題を初めてやる人や苦手な人向けの講座ではなく、中上級の講座。
  • 口頭説明は、あるのとないのとでは後から見返した時の分かりやすさが段違いであるため必ず書き留めておこう。
  • 「『俺、夏期で理論計算化学を極めちゃおうかな』→化学が得意でない(≠苦手)生徒が師の夏期の『化学特講I』を取る→理解出来ず自爆→2日目以降出席しない→師の高度な説明のせいにする」というパターンが毎年多い。
  • 大学入試で出る標準レベルの計算問題はすんなり解ける実力がないとついていくのは厳しい。参考に駿台全国模試(第1回の成績でOK)で最低でも偏差値60~65以上は獲れる受験生が好ましい。
  • 山下幸久先生の授業もそうだが、受講者のうち1人でも前後に授業が入っていると、その時間延長はできなくなり、100人超えの他の受講者の迷惑になる。前後には授業を入れないように。

冬期講習

2018年度

直前講習(Ⅰ期)

基本的には担当しない。

直前講習(Ⅱ期)

2019年度

その他(各種イベント類)

2019年度

2018年度

人物

  • 2019年度現在70歳。松崎しげる・吉田類と同い年。
  • 矢沢永吉と同級生である。
  • 駿台化学科の権威、関西化学科の主任、化学科のGODである。
  • 現在の駿台化学科の隆盛はこの方のおかげ。
  • 受験化学業界においてこの人を知らない業界人はいないであろう。
  • 駿台のみならず高校化学及び受験化学の権威と言っても過言ではない。他予備校・塾や高校の化学教師にも多大な影響を与え続けている偉大な存在である。
  • 英語科平野眞理先生、物理科新田克己先生と共に京都校(当時、京都駿台予備校)創成期からいらっしゃる古参講師の割には若い
  • 膳所高時代は生徒会長だった。
    • 陸上もやっておられた。
      • そのためか、 スニーカーをよく履いてらっしゃる。最近はクロックスが良い模様。
    • 講師室に忘れ物をした際はダッシュで教室を出て行かれる(すごく速い)。
  • 大学生時代は同級生から「生徒会長やってたんやったら学生運動してみいひんか」と誘われて学生運動をしていたんだとか。
    • そのせいなのか平和主義者。ケブラー繊維が防弾チョッキに使われるということに対して「そんなん物騒やないですか」と言ったりする。
    • 予備校講師に流れ着いた一つの理由として、この学生運動の中で見出した「大学入試から大学を変える」という信念もある模様。
  • 大学院生時代は研究に明け暮れ、将来も有望だったようだ。
    • ただ色々あった結果駿台に流れた。その辺りの話は師の最終講義などで垣間見る事ができるが、このサイトでは詳細は伏せる。
    • 結構悲しい、というか理不尽な過去もお持ちだそう(後述の竹岡広信先生の「名誉教授~」の話もこれを聞けば納得である)。
    • 竹岡広信先生曰く、本来なら名誉教授になっていてもおかしくないとの事。
    • 井辺卓也先生曰く、受験における化学を立ち上げたと言っても過言でないとべた褒め。
  • 最近、英語科の講師と再婚。
  • 歳の割に髪がフサフサで、近寄ると香水系の良い香りがする。
  • 数学の三森米村と化学の石川・北山、英語の平野の時代の人。
  • 駿台で『〇〇特講』という講座を始めたのは師である。
    • 関東駿台の生徒からも高評価を得ている。例として、1990年代は季節講習のみ関東校舎(お茶の水校)に出講していたが、夏期の『化学特講I(計算問題)』は師担当が複数コマ開講されるも、何れも締め切りを出していた。
  • 京大化学のスペシャリストであり、京大関連はほぼ全て関わっている。
    • 近年の京大の理論化学の問題の質の低下を嘆いておられる。
      • ただ難問を解かせるだけでその意味や得られるものが感じられないらしい。
      • これが京大に届くことはあるのだろうか・・・?
      • 2018年2月6日、2010年2月に行われた京大入試の出題ミスを指摘。水溶液に関するグラフを選ぶ問題(大問Ⅳの問3の小問1)で選択肢中に正答がないというものであり、駿台出版の過去問集でも指摘していたが、2017年度入試での物理の出題ミスが受け入れられ追加合格者が出たことを機に再び指摘した。京大側はこれに対し、答案用紙の保存期間が過ぎ廃棄処分を行ったため合否に影響することはないが、合格発表前に外部からの指摘があり、採点の際配慮したと思われる、と発表した(現に河合塾東進の解答速報でも指摘はなされている)。
      • 2020年の京大化学の入試問題に関して駿台化学科は京大側を酷評していたが、この講評もおそらく師が作成したものである。
  • R-1ヨーグルトを愛飲しており、元気いっぱいである。
    • 油脂の分野では、活性酸素による健康被害を避けるために、ポテトチップスは空気中の酸素と触れないように、袋を開けたら即食べるように熱弁して下さる。
    • ヤマザキの「高級つぶあん」であるとか。
  • ガーデニングが趣味らしい。
  • 今でこそ好々爺然とした態度が特徴の人だが、昔はかなり厳しかったらしい。
    • 入試問題の解答作成の時、「満点取れない奴は教壇に立つな」と言い放ち、化学科の先生方が震え上がっていたらしい(現代文科小泉徹先生談)。
    • 但し、2003年には既に寝かけている人にも優しく喝を入れていたという報告があるので、どのぐらい昔を指すのかは不明。恐らく我々が生まれるよりは前だろう。
  • 毎年、年度始めに最新の全国入試問題正解の全問題をコピーして、一問ずつ切り離して分野別に再整理し、目を通したり、東大化学の過去問を解き直す等、非常に過去問研究に熱心な先生。
  • 自身が専攻していた工業化学の歴史のみならず理論化学の歴史に詳しい。
    • 世界史や日本史など、化学以外の分野も詳しい。
      • 特に元素別各論の授業は一般教養と化する。世界史、日本史、地理、和歌まで登場する。
      • 世界史に関しては「世界史は鉄の歴史である」と断言している。何か違う気もするが・・・・・・。
  • 生徒のアンケートはどの授業も全て目を通している。
    • 心無い内容や、たった一枚の「分かりにくい」とのコメントをとても気にしていたという話もある。
  • 駿台のプリント教務が印刷し配布するのが主流であるのに、師は自身の授業プリントを全部自分で刷り、確認しているのだとか。
  • 一酸化炭素、エントロピー(熱力学において乱雑さを表す数値。確率が高い(不可逆的な)方向に反応が進行する際、エントロピーは増加する。例えば、紙にインクを零した際にインクが拡散するのはエントロピーが大きくなっている現象と言える。理系学部に進学したら大学で必ず習うであろう。)フェチである(某講師談)
  • 2次試験の入試化学はよく研究しておられるが、センター化学には全く興味を抱いておられない様子。
    • センター試験明けの授業にて、竹岡広信先生「今日の朝、石川先生に今年の化学は難しかったですかと聞きました。石川先生まだ見てもないそうです。」
  • 英語科(タケオ科)竹岡広信先生が尊敬する数少ない人物。
    • 「昔は駿台は英語中心の予備校やった。でも最近は化学科の名声が凄い。それは全て石川先生のおかげ。彼が化学科を引っ張ってるから化学は他のどの講師が教えても上手くいくようになってる。」、「河合塾には大西(正浩)という優れた化学講師がいますが、駿台の石川正明には敵いません。」等と語っている。
    • 月曜日の大阪校の講師室では、竹岡広信先生と談笑する師の姿が見られるかもしれない。
    • 最近では化学に飽き足りたのか竹岡広信先生に英語の質問をしているらしい。
  • エディターから"Interesting, but your English is poor"と評された論文は『The pH of weak polyacid solutions in the presence of mono-and divalent counterions』である。著者が石川先生だけの単著論文であり、このことからも師の優秀さが伺える。
  • お茶目な発言も多い。
    • 最近は時事ネタを用いることも。
    • 暗記すべき箇所でも語呂合わせや他の工夫で覚えやすくしてくれる。
    • 顕著なのがアミノ酸の紹介である。
      • この時はかなり延長する。次の授業の竹岡広信先生が「授業に行こうと思ったらマイクがなかった、石川先生ですね。」と嘆いていた。
  • 熱が入ると語気が強まり声が裏返ることも。

テキスト編集

語録

  • 「分かりますか?」
  • 「皆さんはこれに感動したことありますか?」
  • 「だってそうでしょ!いいですか!・・・」
  • 「パカッと ポイ!」
  • 「ガッチンポイ!」
  • 「電離して ポイ!」
  • 「勝利者インタビュー!HClさんどうでしたか?」
  • 「元気気体」
  • 「オジャマ虫」
  • 「(強烈)テンテンH君(H原子+非共有電子対(+陰イオン)のこと)」
  • 「メチってるやつ(メチル基が結合した炭素原子のこと)」
  • 「カニさんはさみ」
    • キレートのこと、因みにキレートの語源は"chele"(ギリシャ語で蟹のハサミの意味)なのでごもっともである。
  • 「仲良しクラブ」
    • 共鳴のこと。
  • 「良い子の波」
    • 原子殻の周りを回る電子のこと。
  • 「マルコちゃん」
    • マルコフニコフ則のこと。師を真似してか山下幸久先生もこう言う。
  • 「ヒスチジン(His)は彼の知人」
  • 「かけルートしよ」
  • 「あ、間違えた。ごめん!ごめん!!」
  • 「今さっき言ったように~」
  • 「~ということだったわけですね」
  • 「オリンピック元素」
    • 11族元素のこと。
  • 「服」
    • 錯イオン作る時のH2OやH3O+、OH-のこと。
  • 「10^5(じゅの5乗)」
    • 近江弁の訛りの影響。
  • 「(Cl2の脱色検出について)赤いバラは捧げるもんやのにわざわざ塩素に入れて脱色とか情緒がないやないですか。」
    「フェニルアラニンにチロッとおまけ(-OH基)が付いてチロシン。」
    • 元教え子の高田幹士先生が受験生の時にこう習ったらしい。高田幹士先生は今でも愛用している。
  • 水「(不安定な銅(II)イオン単体に対して、安定するように配位結合して)頑張って!ガンバ!ガンバ!」
  • 銅(II)イオン「同情するなら電子をくれ!」
  • 「15分は延長とは言いません。私が真の延長を見せてあげましょう。」
  • 「一生に一回の機会ですけどね、代打だからと言って手抜きはしませんよ。代打がホームランを打ちますからね。」(坂田薫先生の代講を務めたとき)
  • 「殆どの大学の教官は、自分の大学の入試問題で満点が取れないと断言できる。」
  • 「地学もやれ!」
    • 当時理科3科目受験必須であった九州大学医学部志望者が、理科3科目をしないといけないと愚痴たことに対して。
  • 「学ぶことは原則を知ること。研究は原則を壊すこと。」
    • 自ら石川語録として覚えておくよう仰った。

著作

学習参考書