設置校舎
テキスト
- 古大工晴彦先生が作成。
- テキストは奇数年度用と偶数年度用の2種類が存在する。
- 要項説明などは一切なく、問題のみが載せられている。テキストは非常に薄っぺらいが、問題の選定や配置は、講義の展開を踏まえてよく考えられている。
- 問題数は例年14題(偶数年)か16題(奇数年)で、テスト演習は無い。
授業
- 【HG】講座である。
- 電磁気の内、電気分野を中心に扱いつつ磁気分野にも触れる。
- 授業の初めに先生方もおっしゃるが、『電磁気特講』というよりは、『電気特講・夏からの磁気』といった位置付けである。
- 電気分野は、上位国公立大学の過去問を使いながら、基本事項の確認を行いつつ応用力を養成する。問題のレベルは、前期『物理S』、『重要問題集』のA問題、『名問の森』の★(黒)ぐらいに相当する。
- 磁気分野は、後期の予習を兼ねて基本事項の解説を中心に行う。但し、電気振動と交流、加速器などは扱われない。問題のレベルとしては、主に教科書傍用問題集レベルのものが扱われる。
- およそ1コマ1題のペースで進む。基本事項を確認しながら丁寧に講義する。
- 数学や化学の特講に比べると質・量共に軽めだが、その分じっくり授業が聞ける。単なる問題解説だけではなく、要項的な話もかなり入ってくる。
- 電磁気の問題は小問誘導のパターンがある程度決まっており、それらを確実に学んでいける。短期間で集中的に問題パターンを網羅するため、即効性が強い。
- 苦手な人も、問題だけ見ると難しそうに感じるだろうが、講義は非常に丁寧に行われるため受講を考えて大丈夫である。
- 苦手な人はとりあえずこの講座をしっかりモノにすると良い。
- 前期『物理S』の中盤から終盤にかけて、恐らくは駆け足で中途半端に扱われたであろう内容について、もう一度丁寧に学び直すことができる。
- 通期『物理S』では、電磁気の単元が前期と後期でパートを跨いで分断されている。物理が苦手な人は、担当講師が変わることによって視点や考え方が変わってしまい、混乱してしまうことが懸念されるが、この講座であれば電磁気分野全体を一人の講師から通しで学ぶことができる。
- 冬期の『電磁気特講』では、電気振動や交流の内容も扱われる。
- しかし、問題は全て入試レベルの重量級で、なおかつテスト演習まであるため、基本事項の解説は夏期ほど丁寧には行われない。
- 一方で、夏期の『電磁気特講』では、磁気分野(交流回路・電気振動以外)の解説が詳しく聞けるため、苦手な人には特に良いと思われる。
担当講師
高井隼人
- 京都校、大阪校、西大寺校を担当。
- 全層向け。
- 定義の根本的確認から皆が本質まで理解できていなさそうな点、そして入試レベルまで話をもっていってくれるので、全くの初心者を抜いて受講することが出来るのでオススメであり、確実に締め切る。
- 大阪校では9時代の締切も見られたので注意。
- 毎年各校舎で締め切りが出る。
古大工晴彦
- 上本町校、神戸校、広島校、福岡校を担当。
- 中級〜上級向け。
- 電磁気分野では師独特の解き方が結構あるので、通期で師の担当がある人(特に『Part2』)は、混乱したり、2人の先生の解き方をどちらも中途半端に吸収してしまわないためにも他の校舎まで行って受けた方が良い。
- 師もこのことを自覚しており、直前期の『阪大プレ物理』にて、万が一、浪人した場合は、師のコンデンサーの解法が問題集の解説などにはないため、自分の担当でこの講座を取るように強く勧める。
三幣剛史
- 名古屋校、丸の内校を担当。
- 全層向け。
- 通期では、得意な人も得るものが多い授業をしてくれるが、本講座ではどちらかというと苦手な人向けに丁寧に授業する。
- 締め切る可能性あり。
- 2020年度は担当なし。
下川和大
中田正教
- 京都南校、大阪校、堺東校を担当。
- 初級〜中級向き。
ギャグが面白くない以外はクセのない授業をしてくれる。グラフを描く問題ではグラフ平面をプリントで配ってくれるので、コピーしておく必要はない。
入江力
- 名古屋校、丸の内校を担当。
- 2019年度から受け持つこととなった。
- 通期で出講している名古屋校では担当初年度にもかかわらず増設された講座も締め切られた。
- 2020年度は力学特講と共に全て師が担当する。
- 理論の説明にかなり時間を割くため、天候等の問題がなければ、ほぼ必ず40分~50分ほど延長して【スーパーHG】化する。
- 「理論ノート」と呼ばれる電磁気分野の理論が体系化されたプリントと、「物理の専門用語辞書」という高校物理全分野の物理用語とその定義を網羅したプリント、テキスト問題の解答解説プリントを貰えた。
- 現在は理論ノートの配布は無いため、膨大な量だが師のHPから印刷しておくことを推奨する。師は授業中にスマホで見ることも認めている。ただ、理論ノートは不完全であるとしており、適宜修正するよう仰る。
- 師曰く、テキスト問題には不備があるとのことで、補助問題も追加して配ってくださる。
- 煩雑な数値代入問題や非本質的な問題はノイズであるとして切り捨てたり、より高難度の問題に改変する。
- 本講座では前述の「理論ノート」をメインに、電磁気分野の理論を基礎から本質を追求するような解説を行い、それからテキスト問題の解説を行う。
- 特に「ファラデーの法則」の説明は秀逸であるといえる。
- ちなみに師は、「一般から特殊」を特に重視しており、主に問題解説において誘導に一切乗らず一般性の高い条件の問題から解き進めるので、問題番号の順番に、つまり紙面の上から下に解き進めることは殆どない。そのため、師の電磁気分野の授業を受けたことがない人は、予習ではなく復習に力を入れるべきである。
- とはいえ、師の「理論ノート」の電磁気分野の記述において、本質的に誤っている箇所が散見される。例えば、師は「クーロンの法則」を「マクスウェル方程式」として解説しているものの、「クーロンの法則」は「マクスウェル方程式」には本来入っていない。また、同様のことが「ビオ・サバールの法則」においても言える。これは、生徒の数学的な能力による授業内容に制約があることを考慮してのことだろうが、大学に入ってから弊害が出るのでやめていただきたいものだ。
- 本来は「ガウスの法則」が「マクスウェル方程式」には入る。
- 「ビオ・サバールの法則」の詳細については、新・物理入門を参考にするようにと仰った。
- 初級、中級者にはオススメできない。
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