内野博之 のバックアップ(No.1)


内野博之(うちの ひろゆき)は、駿台予備学校現代文科講師。東日本の講師。東大進学塾エミールにも出講。

経歴

授業

  • 記述で満点を取ることを念頭に置いているため、師の要求するレベルは非常に高く、授業はハイレベルである。1年間師についていけば受験日までには現代文で他を圧倒出来る程まで力がつく。
    • 師の授業がハイレベルすぎることと、やる気のある生徒だけがついてくればいいという師の信念ゆえ2019年度の池袋校のSAでは切る人が続出した。後期になる頃には7.8人程度しか残らなかった。非常にもったいない。
      • ただ、生徒が少なくなってからの方が師はかなり生き生きと授業をしておられた。自身が現代文と生徒に真摯に向き合っているからやる気のある生徒に教えるのが好きなのだろう。
  • 師は自らが担当するコースに所属する生徒全員の模試成績をチェックしている。生徒が板書、メモを取っている間にクラス担任が作成した成績の載った座席表をチェックする。(全く同様のことを鹿野俊之師もする。)
    • この情報を元に授業冒頭で現代文にとどまらず、勉強に対するアドバイスをする。非常に参考になるのでしっかり聞くべし。
  • 文章や出題者の意図を「細かく読んでみせる」授業で生徒から強い支持を得ている。
    • 特に、出題者の意図を見抜くのは満点を取ろうとする師の真骨頂である。
    • 出来るだけ作問者の意図に沿って、構造や設問の指示、必要とあらば接続詞や文末の助詞にまで細心の注意を払いながら、落ち着いた物腰で解説するので、疑問などは残らないとても満足のいく授業である。
    • 特に設問の問い方の違いは出題者の意図まで推測し分かりやすく解説する。
      • 例えば、「どういうことか」と「どういうことを言おうとしているか」と「どういう意味か」の違い、「分かりやすく」や「自分の言葉で」がついた時とそうでない時、東大第1問の120字記述の「全体を踏まえて」と「全体に即して」と「論旨に即して」の違い。
      • 文章の筆者や作問者の意思を尊重する姿勢のため、東大現代文のテキスト内で東大の過去問が一部改題されていることについて、作成者の霜師の改題意図を理解しつつも、東大の「完成された問題構成」をいじることには消極的な意見を述べられたことがある。
    • 東大現代文に関するMECEの法則(設問全てで文章全体をもれなくダブりなく回収できること)については霜栄師と同じ考えをもっているが、具体例からも出来る限りの情報を読み取ろうとする点で霜師とは異なる。
    • 現代文は『深く』ではなく『広く』読むものだとおっしゃっている。深く読もうとすると読み手の主観が入るためである。
    • 師の文章への基本姿勢は「筆者を自分に近づける」のではなく、「自分が可能な限り筆者に接近する」であり、文章への敬意を強調する。 
    • 師の真骨頂は恐らくセンターの小説であろう。授業が物凄くためになる。確実に小説を見る目が変わり、相当解きやすくなる。
    • 心情表現をチェックしながら読むことは文学部出身の人間のやる事ではない、と仰る。東大国文学科では心情表現に注意するなどという教え方はしていないとのこと。何に注意すべきかは授業にて教わろう。
    • とにかく霜師や東進ハイスクールの林修氏などの他の現代文講師とは異なる解答の作り方をするので、どの解答がよいか問題ごとに比較してみるのがよい。現役時代に林氏の授業を受けていた生徒の多くは、師の方が数段レベルが高いが、より納得できると言う。
      • 師曰く、同内容表現を探すなんてことは誰でもやることであり、それだけでは「幼稚」「怠惰」。
      • そもそも林修氏は「現代文では満点を取れない、現代文に力を入れるのは無駄である」という考えを持っているので、現代文で満点を目指している内野師の方がレベルが高いと感じるのは当たり前なのかもしれない。根本的に問題に向かう姿勢が異なる。
      • 傍線部から解答要素を探そうとする受験生を一番下のレベルと一蹴し、解法を用いた読解では不完全な解答しかできないと主張している。解説を聞けば納得するとともに世間一般の参考書や講師、自らの読みがいかに不十分なものであるか痛感させられるだろう。
  • 名指しではないが解答字数を増やして広く当てにいこうとする林修氏を批判していた。得点開示を見ても林修氏の解答ではあまり得点が来ていないことが明らかである。
  • 一年受けて初めて師の考えに賛同できるかもしれない。
    • 理系が強い駿台の文系の雄でありながら一番論理的な講師との呼び声も高い。
      • 日々多くの受験生が師に「読んで魅せ」られている。
    • レベルが高いという理由で授業を切るものがいるが、非常にもったいない。師の言う通りに取り組めば非常に実力がつくが、これは一年間受けてみないとわからない。
  • テキストは順番に進まず飛び飛びに解説される(各回で教授したい内容、順番があるため)。また全て終わらないので消化不良に感じる人もいるもいるかもしれない。しっかり扱った講を復習しよう。
  • 生徒の学習状況をとてもよく理解されていて、一橋コースでは、折を見て、センターの過去問をもってきて演習してくれることも。
  • 著書のライジング現代文は師が授業でおっしゃっていること・エッセンスが詰まっている名著である。
    • 復習用にいいかもしれないが、師の授業を切ってこれのみを行うということはしない方がいい。ライブでこそ師の素晴らしさが本当にわかる。
  • 記述を添削してもらうとかなり厳密に見てもらえる。
    • 全てのコースに共通して内野師の添削はかなり厳密・詳細であるといえる。内野師自身が授業で常に満点の答案を目指しているため、添削で生徒の答案に接する際にも、自身に課しているのと同レベルのかなり厳密な添削になる。
  • 声が小さいにも関わらずマイクが割と下なので声が通りづらい
    • しかしすぐに慣れるので心配無用。
    • 指摘を受けたのであろうか、2016年後期よりマイクの位置が僅かに高くなった。気が付いた生徒の中で話題である。
    • 生徒に「大きく喋ってほしい」とお願いされていることを知ったあるクラス担任が、師のマイクの音量をほぼフルボリュームにまであげたところ、内野師の通常呼吸すらもハウリングするという珍事件が起きたことがある。
  • 大事なことはほぼすべて口頭で説明する。
    • 授業に集中しないと要点をききのがしてしまうので注意。
    • 文章の解説はほとんどは口頭での説明で、解答例や問題に対するアプローチなどが載ったプリントは授業終了後に配られる。
  • 板書はあまりしない上、消すのも早く、字もあまりきれいではない。
    • 師の授業の唯一の難点は、解答及び前置き解説板書の際の異常なスピード及び乱雑さといったところである。しかも無言で板書する。消されるのも早い。初めて師の授業を受けた生徒は本文の説明と板書のスピードの差ににおどろくことであろう。
  • 生徒への小言、他の講師・学校の現代文の教え方や各種模範解答への批判が多い。
    • 授業中に寝るなどの基本的な受講態度に怒るのはもちろん、生徒の意識、勉強法などについて批判は多いが、それらは至極もっともなことであり、師の指導を支持する生徒は多い。
      • かつては一橋大コースでは怒っても東大理系コースでは怒らなかったそうだが、現在ではどのコースでも怒る。まあ、寝る方が悪い。
    • 各社の過去問の模範解答、さらには駿台の東大実戦や青本の模範解答も批判することもある。しかしこれは全て「文章や出題者の意図を論理的に細かく読んでみせる」という信念のためであり、解説されると納得することがほとんどである。
    • 講義中、2011年センター評論、問1の漢字問題(ア)「キョソ」と同じ漢字を含むものを答えさせる問題を扱った際、「なにが、僕は彼女のなだらかな丘陵に挙措を失っただ…。週刊誌にまで取り上げられて。恥ずかしい。受験生が覚えやすい例文を目指したって…。受験生に失礼じゃないかと思いますけどね。」と霜師(の参考書)を痛烈に批判していた。たとえ同僚でも言わなくてはならない事はきちんと言う、批判意識と正義感が強い方なのだろう。
    • 「しかし」のような接続詞に無条件で印をつける教え方について「文学部出身の人間の発想じゃない」と批判している。
    • 師の批判は他教科にも及ぶ
      • 歴史の勉強法に関してよく教科書の熟読が最重要と言われているがあれは一通り学んだ者が読んでわかるのであって初学者が読んで理解できるわけがないとおっしゃる。
      • 数学に関しても解法をおぼえてはならぬと言う講師が多くいるが自分からしたら覚えなくてどうしろというのだともこぼされる(特に一橋大数学は大問5題のうち3題が整数論、図形、確率が出題されると分かっていて覚えないバカがいるかとおっしゃる)。
  • とはいえ、時に自虐ネタなどで生徒を笑わせることもあり、メリハリのある授業をする。
    • 時々関連するところから話が逸れてなかなか帰ってこないこともある。
    • ブラックジョークが炸裂する。
    • 身体論の話になるとさらに暴走しだす。
  • 批判が多く、授業内容に入る前に辟易してしまうかもしれない。

担当授業

通期

  • 現代文(国立大対策) (2号館-LG、池袋校-LA,SA、立川校-LA,SA、横浜校-LB)
  • 現代文(記述対策) (1号館-LI,LP)
  • 東大現代文(横浜校-LA,SA)
  • 高3スーパーα現代文(吉祥寺校)
  • 高3スーパー現代文(立川校)
  • 高2スーパーα国語(吉祥寺校)
  • 東大現代文演習プラス(吉祥寺校)
  • スーパー現代文(立川校)
  • 高2スーパー現代文(吉祥寺校)
  • 高3特訓・現代文(吉祥寺校、横浜校)→7/2申込停止
  • 一橋大国語(お茶の水校立川校、横浜校)→お茶の水校を柳澤幹夫師・横浜校を岩科琢也師が代講
  • 高2東大現代文(吉祥寺校)→7/2申込停止
直前Ⅰ期

出講無し

直前Ⅱ期

人物

  • 第一線から退きつつあるとはいえ、関東現代文科の重鎮。
  • 霜栄師が人気No. 1とするならば、師は実力No.1であるといわれている。
    • 採用3年目で講習会東大現代文を任された実力の持ち主である。
    • 実際通期の出講では、霜栄師は東大から私大まで幅広いコースを担当するのに対し、師は国公立大コースのみを担当しており、私大コースは一切担当していない。
    • 季節講習ではなぜか東大現代文の担当がない。師のオリジナル講座である特訓・現代文(高3限定)が実質的に“内野師版”東大現代文である。
    • かつては3号館に出講し、演習コースも担当していた。
      • 今でも最上位層を中心に3号館への出講を願う声が大きい。
  • 授業中に炸裂するギャグからわかるように普段はかなり茶目っ気のある人物で、特に駄洒落などが好きらしい。
    • 現代文講師らしく言葉遊び的なネタを数多く持っている(例えばハブにまつわる話など)。
  • 駿台の模範解答は相当に批判するが、他の現代文科講師と仲が悪い訳ではない。
    • それこそ、師は霜師の実力を高く評価している。ただ霜師の読解法の一部に苦言を呈しており、これが原因となって解答批判に繋がるらしい。
      • 「現代文解法Wファイル」という共著もあった。現在50000円という驚きの価格。
    • また、平井隆洋師とは講師室で楽しそうに談笑している。平井師の採用試験面接官は内野師である。
  • 大学時代は山岳部に所属しており、現在も休暇の際は山に赴いている。
    • 駿台山岳部を組織する宮下典男師と良く登っているらしい。ただ師は部員ではないそう。
    • 朝霞靖俊師は内野師宮下師に誘われてハイキングに同行したことがあるらしい。両師とも恐ろしい速さで登ってゆき、ついていくのに必死だったそう。
  • 受験生のときに高橋正治師に習ったことがあるとおっしゃっていた。
  • 物理科の森下師とは仲が良く、同じ日に出講している日のお昼時になると二人で談笑しながらどこかへ出かけるのを目にする。また、授業中にも時折話題に上げる。その時の森下師の呼び方は「物理」。
    • 一方、森下師の授業でも話に上がることがあり、その時の内野師の呼び方は「内野さん」だが授業外だと「うっちー」と呼ぶこともある。
  • 横浜校では秋本吉徳師について度々言及する。なんでも関西弁の恐い人らしい。
  • 一橋大学とはある縁があり、学園祭や当日応援に出向かれている模様である。
  • 日々過去問の研究を行っており各社各予備校様々な過去問集や解答例を持っていらっしゃるらしい。
    • 研究のためにZ会の通信コースに入って解答例や添削例を入手することがよくあるそう。その際にもちろん高校名や名前を登録しなければならないので奥様の名前や出身高校の名前を使わせてもらっていると授業中にこぼしていた
    • 本来市販されていない林修氏が作成した東大過去問の解答例も持っていらっしゃるが、これは師の教え子で現役時代に東進ハイスクール生だった生徒からもらっているらしい。
  • 突如2020年度夏期講習で特訓・現代文、高2東大現代文の申し込みを停止し、一橋大国語はお茶の水校を柳澤幹夫師、横浜校を岩科琢也師が代講することになった。
    • どうやら何かしらの手術のため入院されていたようだ。詳しい病状や入院期間は不明だが、重病ではないという。
    • 2020年度前期に新型コロナウイルスの影響で2回しかなかったライブ授業も他講師による代講となった。
    • 後期からは通常通り元気に出講されている。

著書

多くの生徒は講習期間中師に習えないのでお勧めであるが、2018年現在絶版となってしまった。2019年3月31日現在、ジュンク堂・丸善・紀伊國屋には在庫がないとのこと。

中古の価格は暴騰している。Amazonでの新品価格は約8000円(定価は約1200円)
なお、秋葉原のブックオフでは680円でたたき売られていた模様。
また、師へライジング現代文質問をしても答えて頂けるかは不明。