英文読解S のバックアップ(No.4)


監修講師

桜井博之先生 2021年度からは大島保彦先生

使用コース

2020年度までSS・MS・SA・MA・LS・LA・UAは通年で、その他のスーパーのクラスは前期のみ
2021年度からは関東の教材を使用。SE以下のクラス英文読解Hを使用する。文系のスーパーコースは全てのクラス英文読解Sを使用する。

構成

  • 前・後期で合冊
    • それぞれ難関国立大の入試問題から取った英文を5〜6題採録。
    • 各題に設問があるものもあればないものもある。
    • 重要な表現や構文は本文隣ページにFor Studyとして載せてある。

テキストについて

  • 構文を読み取る訓練だけでなく、対比・言い換えなどの文脈上の繋がりを見抜く訓練をする教材。
    • 1つ1つの文章は短くても、多くのことを学べる質の高いテキストである。
  • 監修講師の桜井博之先生は阪大青本も担当しており、そのためか阪大過去問が入っていることが多い。
  • 桜井博之先生の担当が多いが、構文、文脈、単語など様々な視点で、その文章から学べることを教えてくださる。
    • 再現答案での解答状況など青本執筆者ならではの話も聞ける。
  • だが文章の数が少ない感は否めず、竹岡広信先生は大学の過去問や英字新聞などで英文を読む量を増やすべきと言っている。
  • 某師は「これだけでは英文を読む量が少ないのは確かだが、こういった腰を据えて英文を読むことも大事、『英語構文S』と『英文読解S』については特に年間を通じて振り返ること」と仰っていた。
  • For Studyとして載せてある重要項目を理解して訳せるかどうかを確認したい。
  • 英文読解S』と『英文読解H』、共に桜井博之先生の監修であるからか文が何個か被ることもある
  • 前期もそこそこの難易度があるが、後期になると難易度が跳ね上がる。京大の後期の問題が混ぜられたり、エッセイ(単語レベルが高く、省略が多め)が多く出される。特に中盤が難しい。
  • とはいうものの、身構える必要はない。確かに訳しづらい部分が比較的多いセクションはあるが、中盤はそこまででもない。単語のレベルは高いが、省略に関しては注意していれば心配することはない。
    • 戦前の文献から取られることも多く、前期にはジョン=ステュアート=ミルの文章が引用され、後期ではアインシュタインやエンゲルスが記したエッセイが収録されていた。
  • 関西教材。
    • 関東の同名教材は、全くの別物である。
      関西のものとは違い、比較的長い文章が収録されており、設問が設定されている。
    • 関西の『英文読解S』は文章が短く、設問がないため、『英語構文S』との違いが分かりにくい。
    • 基幹教材であるのに、京大阪大などの国公立対策に的を絞り過ぎている感がある。
    • 対比や言い換えなどに着目して文脈を読み解いていく授業をする講師であれば教材の効果が十分に発揮されるが、逆に構造分析や訳の紹介しかしない授業展開では『英語構文S』の二の舞になってしまい、教材の効果があまり発揮できていない感じが否めない。
      • 実際、そういった読み方を桜井博之先生は批判なさっている。
    • 作成者である桜井博之先生が、『英語構文S』との違いを意識していない、あるいは『英語構文S』に不満があり、あえて内容をぶつけていることに起因していると思われる。
    • 関東の『英文読解S』は速読にも重きが置かれているが、関西はほぼ精読に重きが置かれる。
    • 短時間で多くの長文を出題する東大の対策を重視する関東とは違い、精読が求められる京大英語に注力しているためと思われる。
  • 東大など、時間制限の厳しい所を志望する場合には、自分で問題集を買うか、『スーパー英語研究』や『国公立大英語総合S』などで速読の訓練を積んでおく方が良いのかもしれない。
  • 大島保彦先生が作成しているテキストを伊藤隆之先生はボロクソに言い、訳例の誤りを度々指摘したり、オリジナル問題にもケチをつけたりする。「このテキスト作った人文学部出身らしいんやけど、訳が変なんよな。」「英文読解Sとかほとんどポイントないもんな~。」

担当講師

  • 同講座の各講師の出講校舎ならびに特徴を下記に記載

桜井博之

  • 作成者の桜井博之先生が担当した場合、読解終了後に著者の紹介もしてくれる。できる限り先生が黒板で行なっていることを真似するようにして普段の英語の問題演習に取り掛かってみると良いかもしれない。