Tue, 28 Sep 2021 11:26:47 JST (1150d)
- 高校の学業成績や部活動、課外活動の実績などを基にした出身校の推薦をもとに、学力試験や面接・小論文、口頭試問などで生徒を選考する入試方式。
概要
- 採用している大学は国公立・私立によらない。
- 形式としては指定校推薦入試方式、公募推薦入試方式があり、派生としてAO入試というものもある。
- AO入試との最大の違いは、あちらが自分で自分を推薦していることに対し、こちらは出身校(原則として学校長)が推薦して応募する点である。
- そのため推薦入試では必ず推薦書が必要である。
- 推薦先にもよるが、駿台が対象にしている大学において推薦書を得るためには学業成績において少なくとも主5教科において3年間の平均評定がA以上(絶対評価では100点満点で80点以上)あることが望ましいとされている。
- そのため受験嫌いの超優等生が推薦入試を利用して早めに合格を勝ち取ることも・・・。
- 大東亜帝国くらいまでならそこまでの成績は要求されないので、大学さえ選ばなければ推薦でとりあえず大学生になることはできる。
意義
- 本来は「数学オリンピックで優勝経験があるが他科目が全く出来ない」とか「5ヶ国語を操れるが数学は全くダメ」などといったような、「普通の受験生に比べて明らかに優秀な能力を持っているが、様々な理由で一般入試ではその実力を発揮できない」というような、いわゆる天才肌の人を拾い上げるためのシステムという側面が強い(AO入試も、本来はこのような天才肌を拾うことを目的としている)。
- しかし、普通の学力試験の得点が重視されないために、その大学に必要とされる学力に追い付いていない生徒が楽な受験方法として使うことが多く、その結果、推薦を受けて期待されただけの成績を残せない学生が多いというのが現状である。
- 東京大学以外で採用されている推薦入試は、基本的に制度そのものに問題あり、である。
- 何しに大学行くのかを考えると、推薦入試の存在意義がますますわからなくなる。
- もはや現代日本では「大学は勉強するための場所」と考える人の方が少数派で、大学の存在意義そのものが大きく変わったことの証とも言える。
- 穿った見方をすれば、新卒採用市場における需要(企業)と供給(大学)の思惑がズレているのを、生産者(大学)が消費者(企業)に譲歩する形で是正するためのシステムと言えるかもしれない。
駿台生にとって
- 出身校が推薦する生徒を選ぶという点から、AO入試以上に浪人生が不利になることが多く、駿台をはじめとした浪人生からは敬遠されがちである。
- このため、事実上現役生のみが使える入試システムである。
- とはいうものの、場合によっては浪人生にも推薦を勧める国公立大学の関係者もいる。また、筆者の友人(浪人生)が公募推薦で合格したため、結局のところは大学による。推薦も受験の機会を増やす、と思えるならば受けることを一考しても良いかもしれない。
指定校推薦入試
- 大学が実績や教育方針などから特定の高校を信頼して、その高校が学内成績や部活動の実績などを考慮して校内選考を行い、比較的優秀な生徒を大学に推薦する入試方式。
- 高校ごとに推薦枠が決まっており、まず学業成績や部活・課外活動の実績をもとに学内選抜が行われ、それに合格した生徒のみが推薦を受けることができる。
- 指定校推薦で合格を決めた生徒は一般入試の受験生から目の敵にされがちだが、指定校推薦でMARCH以上の大学へ進学するには優秀な成績をコンスタントに3年間修め続けていなければならないので、実は割とハードルは高い。
- とはいえ、難関校の場合は一般入試の方がより高い学力を必要とされるのは確かである。
- この推薦方法のメリットは、大学によっては面接や小論文が課されるとはいえ、(学内試験でよほどのヘマをしない限り)選ばれると合格率がほぼ100%であるという点である。
- 一方でいくつかのデメリットというか制約が存在する。万が一何かやらかすと今後その高校から大学への推薦がなくなるくらいの亀裂が学校間に生じることになり、高校の評判も下がる。何より後輩に恨まれるので注意。
- まずは、暗黙の了解として大学を専願にしなければならず、他の大学の入学試験を受けてはいけない。
- 特殊な例として、元プロ野球選手の桑田真澄氏は早稲田大学の推薦を蹴って、読売ジャイアンツに入団したため、以降長い間、母校のPL学園高校からは早稲田大学のみならず東京六大学への推薦がなくなっていた。
- 大学での成績も学校間で共有され、芳しくない場合は今後の推薦が無くなる。
- 俳優の宮川一朗太さんは中退したため、母校の早稲田大学への推薦がなくなった。
- 更に卒業後の進路も判断基準になる。もし就職に失敗したら以下同様。
- ZIGGYの森重樹一さんは卒業はしたものの、就職しなかったため、母校の早稲田大学への指定校推薦が取り消された。
- 某高校では、推薦決定後に定期テストでカンニングをするという
訳の分からない事案が発生。もちろんその生徒は推薦を取り消され、さらに翌年からその高校への推薦枠は無くなった。
- 本当に各方面に多大な迷惑をかけるため、推薦決定から大学卒業や就職までは責任ある行動が求められる。
- 関西のとある私立高校では、慶應を推薦合格していた生徒が一般入試で京大に進学したため、枠が一切なくなったようである。
- 成績があまりに優秀な場合は、推薦してもよりレベルの高い大学を目指して蹴られる可能性があるため、最上位グループの生徒が選ばれることは少ない。
- バラつきがなく全体的に高い平均点が取れている人が選ばれやすい。
- スポーツ推薦ではないものの、部活動での活躍が評価されて学内推薦されることもある。
- プロサッカー選手の長友佑都氏は、高校時代、全国的には無名だったためスポーツ推薦を得られず、明治大学政治経済学部には指定校推薦で入学している。
- 附属校や系列校からの内部進学(いわゆるエスカレーター式)でも、外見上は「指定校推薦」の形を取っていることもある。
- かつて、歌手の倉木麻衣さんが系列校から立命館大学に早々と秋に推薦合格を決めた際には、関西の難関私大志望者(特に浪人生)から大顰蹙を買ったという逸話もある。
- ネットで検索をかけると指定校推薦アンチで溢れかえっているのがわかる。特に浪人生のTwitterなどでは目の敵にされている。
- 上のメリットとして書かれている通り、ほぼ確実に合格が保証される点や、一般受験生よりも早く合否が出る点、(難関大であれば)特に高い学力が必要とされない点がよく槍玉に挙げられる。
- 一応は正式に認められた入試制度であるので、それを使うのは何の問題もない。
- とはいえ、一般受験生との学力差が大きいケースもしばしばで、留年率の高さ等が問題視されている。
- 中には、センター7割程度で国公立大学医学部医学科、センター英語4割程で難関大学などに進んでしまう人もおり、「大学の求める学力にそぐわない」という声もちらほら。
- 出身高校からの推薦があり、かつ大学からの公募条件を満たしていれば誰でも受けることができる推薦入試のこと。
- 大きく分けて学力試験などの大学内試験で選考する一般推薦と、スポーツや文化活動といった課外活動の実績を基に選考する特別推薦に分けられる。
- どちらも学力試験、面接・小論文を課すことが多い他、国公立ではセンター試験も選考基準に加えることもある。
- 指定校推薦とは異なり、選ばれれば必ず合格できるわけではなく、大学で課される試験に合格しなければ入学はできない。