伊藤和夫

Sun, 31 Jan 2021 21:42:07 JST (1395d)
Top > 伊藤和夫

伊藤和夫(いとうかずお、1927年-1997年1月21日)は、元駿台予備学校英語科講師、元駿台関東英語科主任。学校法人駿河台学園理事、駿河台大学理事、客員教授。故人。
詳しくはお茶飲みwiki:伊藤和夫を参照。

経歴

  • 1927年、長野県生まれ。
  • 1944年、旧制東京府立第五中学校*1卒業。
  • 同年、旧制第一高等学校*2入学。
  • 1953年、東京大学文学部西洋哲学科卒業。
    • 卒業論文はスピノザの「エチカ」。
    • なぜか表三郎先生にネタにされ続けている。
  • 1954年、横浜の山手英学院で英語科講師として勤務。
  • 1966年4月、奥井潔先生の仲介で駿台高等予備校へ移籍。
  • 以後、専任講師として1990年代中盤まで勤務。
  • 英語科主任教授、学校法人駿河台学園理事などを歴任。
  • 1997年、御茶ノ水の杏雲堂病院で死去。

担当授業

  • 名古屋校開設当初はレギュラー(通期)で出講していた。
    • 異例の週2コマ担当。

人物

  • 英文の構文(主語、動詞、目的語、修飾節など)を把握してから和訳する、という今や駿台どころか高校教育でも当たり前に行われている構文主義を最初に行った人物。
  • 「伊藤以前」の、日本人にとっては読みにくい・訳しにくい特殊表現を集めて、それに「公式」的な日本語訳を与える読解法(入不二基義先生の言う「熟語 - 公式派」)から脱却した。
  • 駿台英語科のみならず駿台の基盤、ひいては現在の高校英語教育の基盤を作った「受験英語の神様」。
  • 今や受験英語界、高校英語界にその名を知らないものはいないであろう、駿台の伝説である。
  • 歴史に名を残す偉大な人物であるが、関西では、表三郎先生が度々ネタにするせいか、名前が出るだけで笑いが起こる
  • 「構文主義」にはある程度批判的な竹岡広信先生も伊藤和夫先生のことはかなり尊敬しておられる。
    • 面白英作文』のはしがきを見れば竹岡広信先生が生前の伊藤先生を如何に尊敬していたかが見て取れる。
    • ある授業では「(伊藤先生の活躍されていた時代では)構文をとるという伊藤先生のやり方がベストだった」と述懐しておられた。
  • 関東には伊藤師の授業を受けていた講師が活躍されていることがある。
    • 関東英語科トップ講師の大島保彦先生や京大英語のエキスパート久山道彦先生など。
    • 久山先生曰く、「できない生徒をいかに『できる』ようにするか日々考えておられた」とのこと。
    • ちなみに両師共に、伊藤先生をよくネタにする
  • また、駿台内だけでなく駿台外の英語講師の中にも師の影響を受けている者、尊敬している者は多い。
    • スタディサプリの関正夫先生も「僕の講師人生に影響を与えた『三人の予備校講師』」として師を挙げている。

著作

  • 関西では強制受験だった小テストで使う『基本英文700選』は誰もが目にすることになるだろう。
  • 受験英語界に決定的な影響を与え、未だに愛読されている『英文解釈教室』、読解の基本的姿勢について詳しく解説した『ビジュアル英文解釈』の2冊は特に評価が高くまた人気も高い。