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概要
- 米村明芳・杉山義明両師による共著。
- 両師とも関西数学科の講師であり、関東圏の学生には余り知られていないが、かなりの実力講師である。
- 冒頭に書いてあるが、本書は所謂難問奇問珍問集の類いではなく、標準問題を中心とした構成となっている。
- 題名や著者の受け持っている講座のレベルから考えて身構えがちであるが、過剰に構える必要は無い。
- 実際に解いてみれば分かるが、各問の展開や考え方は標準と言うだけあって比較的容易に思いつく。
- 些細なミス、少しの定石の抜けを発見したりすることもある。
- 要するに標準問題の解法を思いついた上で細かい穴を埋めていく教材。
- 解説は懇切丁寧でアプローチ⇒解答⇒補足・別解(フォローアップ)の順で構成されている。
- 杉山義明先生が授業で問題を解説する順序と似通っており、師の授業を受けた者は本人に直接解説を受けているように、また 授業を受けるつもりの者は師の考えのいい導入になるであろう。
- フォローアップの部分は、米村師の板書でいうところの《注》にあたる。
- 解析分野に定評のある教皇の真価が存分に発揮されている。理系なら是非とも目を通しておきたいところ。
- 大学で習う数学を意識した内容も多い。