駿台生としての心構え

Mon, 07 Sep 2020 12:35:09 JST (1320d)
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はじめに

  • このページは主に高卒駿台生を意識して作成されています。現役駿台生はそのことに留意して読んでください。
    • 駿台の基本的なシステムと、高卒駿台生がさまざまな授業を駿台で受講する際の心構えをまとめている。
  • このページを参考に「死にものぐるいで」一生懸命勉強して第一志望を勝ち取りましょう!日々是決戦。
    • 「駿台100年の歴史の中で勉強のしすぎで死んだ人は “あまり”いないことを知っておいて欲しい」(英語科 坂井孝好師)
      • ただし、過労で倒れ入院しセンター試験しか受けられなかった人やセンター直前に救急車で運ばれた人はいた。体調管理はしっかりと。
    • 自分のやれる所をしっかりと見極めて、こなしていくことが肝心。やるべき事をせずにダラダラと一年を過ごすのは危険であるし、かといって身体・精神の健康を損なう位まで追い詰めるのも危険である。
    • 軽い鬱病のようになってしまい、浪人するも結果が振るわなかった、という人も一定数はいるようである
      • そういう時にはカウンセラーやかかりつけのお医者さん、心療内科に迷わず相談しよう。心身の健康あってこその受験である。
      • 周りの目や変なプライドに惑わされて対策をしない場合が最悪である。実際にカウンセリング等に行くことで徐々に勉強に集中できるようになるので迷っていたら是非とも行ってみよう。(実際に行ってみた筆者談)
    • また、非常に悲しい事だが、駿台に限らず、「精神を病む→受験に失敗→自殺(もしくは未遂)」という事例も聞かれる。
      • 迷いごとがあれば遠慮なく誰かに相談を。
    • 妥協せず、悔いのないように頑張ろう。
      • まぁええか その一言で もう1年(関西英語科 竹岡広信師)
  • 講師は授業の中で様々な形で受験のアドバイスをして下さるが、講師によってその考え方は十人十色であるため、時としてある講師が言った事と正反対の事を他の講師が言い出して迷ってしまう、というような事もある。その場合、「この先生の言うことなら信用出来そうだな」と思える講師を早い段階で品定めしておくのが重要だと坂井孝好師が初回の授業で仰っている。
    • 例えば、「音楽を聴きながら勉強するなんてあり得ないですよ」と雲幸一郎師が仰っているが、自分の好きな音楽を聴いて周囲の雑音をシャットアウトして集中できるのであれば聴いても良い、と仰る講師もいるだろう。
    • かといって、特定の講師が言っている事だけをひたすら盲信的に受け止め過ぎるのも危険である。中にはアドバイスのみならず政治思想まで伝授しようとする講師もいる。大木伸夫師曰く「この講師が言ってることを信じれば受かる、なんてのは日本共産党タイプの思考」とのこと(発言の詳細は師の記事を参照)。幅広い視野を持ちながら自分にとって有益な情報を自分で考えて拾い上げていくのが重要である。
    • 近年はSNS等でアドバイスを下さる講師も少なくないが、課金サイトに誘導しようとしているケースもあるので注意が必要。既に駿台に高い授業料を払っているのだから講師個人に安易に課金しないようにしよう。

基本的なシステム

  • 授業は1コマ50分であり、浪人生の場合、基本的には、英数国は各1コマ、理科・地歴公民は各2コマである。現役生の場合は、1講座につき3コマ連続で行われるものが最も多い。
  • 講習は1講座3コマ×4日間で実施されるのが基本形。
    • 講習では一部の講座は4コマ×4日間になっていて、HG(ハイグレード)講座という。
  • 駿台では指定席制を採用している。座席表が教室の扉付近にはりだされているのでそこに座る。(自身の着席番号はすぐに分かるような所に控えておくと良い)
    • 座席は基本的に1週間で変わる。
    • 座席が後方で黒板が見えにくい人向けにオペラグラスの貸し出しもしている。また、視力の悪い人はクラス担任などの教務に相談すれば席を前の方に融通してくれる。
    • 席取りに時間を割く必要がないことはメリットだが、隣がハズレの場合は悲惨な目に遭う。
  • 通期授業は前期(全11週)・後期(全13週)の2タームと二次・私大演習(後期II期)に1週間行われる。
    • 殆どの平日祝日は授業日である。GWも駿台には存在しない。
    • これらだけで終わらない場合は更に土日等に補講が入る。必ず補講をくむ熱心な講師も多い。
  • また、時間の都合上通期で扱わない分野もあり、その分野は主に土日に行う特別授業や添削や季節講習(特に夏期講習)で扱う。
    • とはいえ、社会や理科の一部を除き、大抵の分野は通期授業でまかなえる。
  • 現役生の場合は欠席してもオンデマンド欠席フォローシステム を利用しカバーできる。ただし、1回500円かかる。(画質の問題で、板書は読めないことも多いので、やはりできるだけ、これを頼らず、出席すべきである)

授業

  • 授業中は、ノートは手早くとり、講師の説明を聞き漏らさずに、適時大事そうな口頭説明は自分が読めれば汚くてもいいのでメモし、復習時に授業内容を再現しておもいだせるようにしておくことが大事である。
    • とはいえ、ノートや字の綺麗さは復習のモチベーションを左右することもあるので、時間と相談しながらほどほどに作ると良いかもしれない。
  • 授業時にメモをとるのは必須である。たいていの講師は板書だけでなく口頭説明で大事なことを説明するのですばやくメモする癖をつけよう。メモのコツとして以下のようなことが言われている。
    • メモは復習の補助に過ぎないので、略字や略説で手早くメモを取るのも良いだろう。
    • また、論理関係や講義の流れが辿りやすいよう矢印などを用いてメモを取ったり、把握した構造性や本質を該当領域の内容を括りながら脇に記したりすると、理解しながらメモが取れる。
    • メモは復習時に解読できるように自分の理解に沿いながら取るべきである
    • メモを手早く取る。そのことでできた僅かな待ち時間で講師の口頭説明にさらに集中したり授業内容(特に論理性)を解釈・理解したりすると良い。
  • 「ただノートをきれいに丁寧に取る」だけではだめだと多くの人が指摘している。講師の話を聞く事に集中しよう。
    • 授業中はとにかく講師の話を細大もらさず聞き逃さ無いことが大事。ゆっくり丁寧にノートを作るのは、講義を聞き漏らす恐れがあるので推奨されない。
    • ノートを丁寧に取ると授業内容が印象に残りやすくはなるが、それは決して理解が深まっているわけではなく、ただ板書内容が丸暗記されているだけかもしれない。
    • 駿台の授業は概ね、プロセスを重視した学習法と解法を伝える「講義」であり、特に論理関係や構造を理解することが重要である。
    • 理解した内容を整理することで吸収率が上がるという側面もあるが、駿台の講義は非常に濃密なので、授業中は理解を最優先にすると良い。整理は復習時にまわそう。
    • 特に理系科目では、概説・解法の説明ともに、授業中の説明では、まずは理解が求められる。
      要項説明・概説では、各項目内の意味内容や論理関係の把握はもちろん、学習内容の構造性を見通しよく俯瞰できるようになるのが望ましい。この際、科目全体に共通する見方や体系の最も根源的な出発点など、本質を突いて全体を見通すことが望ましい難しいことでもあるので、信頼できる講師に相談するなどが良いかもしれない。また、これに注力しすぎるのもよろしくないので、特に一年の初めのうちはほどほどに。
      問題解説では、要項通りのプロセスや汎用性の高いプロセスを押さえつつ、最もシンプルなプロセスを追求することにより、要項の理解を確認しながら対応の幅を広げつつ、真髄を考究することが重要である。
    • 「ノートを馬鹿丁寧にとるのは、本当の馬鹿です」(物理科山本義隆師)
  • 講義内容はメモ程度に速記してあとで自分なりにノートを作る人もすくなくない。
    • 早くノートは取れるけど字が汚くなっちゃう...という人は、面倒でもノートにまとめ直した方が良い。関連事項を自分で加えれば勿論身につくし、自分の言葉で改めて表現し直すのは記述対策の面で非常に効果的。
    • 久山道彦師は「後から読みやすいようノートをまとめ直す。それは復習の立派な第一歩です」と仰っている。
  • 大島師によると成績のいい人はノートをとるのが速い。過去に一言一句速記で書いていた人は東大に行き、いまは財務省とのこと。とにかく速くかこう。

授業の予習復習・自習など

  • まず、学習スタイルは、他人の意見も参考にしつつ、自分に最適なやり方を選ぼう。
    • 自分なりに工夫しつつ、試行錯誤して自分なりの最も効率良い学習スタイルを形成しよう。夏までにはしっかり作っておきたい。
    • 他者のものを鵜呑みにせず、しかしひとりよがりにならずいいものは吸収して、自分なりのものを確立するのが大事である。
  • 細切れの時間(通学時間や学習科目の入れ替え時、就寝前の時間など)とまとまった時間を準備すると良い。
    • 細切れの時間では軽い学習(単語帳やポイントチェック等の知識確認など)、まとまった時間では駿台生の自習のメインとなる授業の予復習を行うと良いだろう。
    • 出来る人は寸暇をおしんで勉強する。「細切れの時間」を無駄にしないようにしよう。
  • 授業の徹底的な予習復習が学力向上の鍵である。
    • 平日にその日の予復習をしようとしても時間が足りず消化不良になる可能性が高いと言う声もある。その場合、たとえば以下の2点のやりかたが参考になるかもしれない。
      • 「早い内に一気に全授業の予習を最終回まで終わらせる(この時はまだ復習を始めなくて良いが、板書が解読不能にならないよう、必要ならば当日分のみ軽くやっておく)→1回目の授業から復習をする(授業に追い付いた場合は授業の日毎にその日の復習をする)」但しこの場合、授業でもプリントでも全く触れられない部分を予習して無駄にならないよう注意。特に前期の現代文は読解法を指導するので、予習で読解法の練習をするために、先取りは控えた方が良い。
      • 「土曜日(模試の無い日は日曜日も)に次週の予習をする→授業の日毎にその日の復習をする」(関西数学科杉山師談)
  • 後期からは休日を使って苦手科目のセンターの過去問演習をしていくとよい。が、1番は、二次私大入試レベルに太刀打ちできる地力を身につけることである。むしろ二次対策を積極的に行った方がよい。
    • センター英語、数学に関しては授業だったり小テストで扱うが、国語や社会に関しては毎週の授業だけでは間に合わないと思われる。
  • 校舎実施のイベントには積極的に参加して無駄な時間をなるべく減らすとよいという声もある。
    • 例としては昨年度に2号館で実施したスタンプラリーなどである。
  • また通期で取り上げない分野や、日頃からの特訓が必要な分野に関しては各自自習で補う必要がある。
    具体的には英単語、古文単語、英語リスニングの3分野が挙げられる。
  • 英単語、古文単語は単語帳を使って細切れの時間を駆使して学習するのが良い。
    この分野は周回を重ねることが非常に重要なため、50〜200単語のパートに区切ってそのパートを1,2周する→5〜7日ほど同じパートを周回して完璧に→覚えたら次のパートへ
    として周回を多く重ねていくような勉強をしよう。
    このとき一単語が覚えられないからといってそこで立ち止まらずにすぐに次の単語に向かうこと。
    次のパートに行く目安として、パート内の単語の90%以上が「この単語は見過ぎてもう飽きた」という頃合いに次パートに行くのがオススメ。
    また、次のパートに行った後2〜3週間後に、単語帳内の覚えられなかった or覚えるのに苦労した英単語を復習するとなお良い。
    • 英単語帳に関しては耳で覚えるのが効率がよく、かつリスニング対策にもなるので音声をダウンロードできるものか、或いはCD付属(or別売)のものがオススメ。
    • 竹岡広信師の『必携英単語LEAPをおすすめする。
  • リスニング対策については日頃からの特訓が必要な分野なので、通期授業やイベント以外にも前期に配布される『大学入試パーフェクトリスニング』などリスニング対策の参考書を用いて、自習するのがよい。
    • 東大などの二次試験でリスニングを要求する大学を志望する場合、前期から対策を行うことをオススメする。
  • 英単語帳もリスニング対策も音声をどこでも聴けるようにすることが肝要なため、携帯音楽プレーヤーやスマートフォンなど音声を聞くためのポータブルプレーヤーを常日頃から持ち運ぶのがよい。
    • また使う書籍次第では、CDを取り込むためのCDドライブも用意しておくことをオススメする。

筆記具

  • 色ペン 6色・蛍光ペン5色くらいは準備しておきたい。そうはいっても貧乏で用意できない場合は、黒鉛筆と赤鉛筆の2本だけは揃えておきなさい。チョークの色を考えると(赤、青、橙、緑、黄、桃)とあれば事足りるであろう
    • 充実したプリントを配る講師が多く、細めの色ペンの方が書き込みやすいことが多々ある。追加で準備しても良いだろう。
    • 浪人すると多くの講師に授業を教わるので、チョークの色に意味をもたせる授業スタイルの講師もいる関係で、色ペン所有をすすめているのである。

ノート類など

  • ノート・ルーズリーフ・コピーして書き込むという3つの選択肢がある。使い分け・併用する人がほとんどである。
    • なにに授業内容をかきとめるにしろノート類やファイル類が大量に必要なので予め準備しておくこと。
    • 寮生は入寮の前に十分な文房具代を親から貰っておくことが求められるかもしれない。
  • ノートについて
    • 授業用ノートは各授業(≠各教科・各テキスト)につき1冊を目処に作ると良い(ノート内でテキスト・§がバラバラになり復習しづらい等の苦労をする)。
    • 数学などでノートを使いたい場合、ツイストリングノートを使うなどして1つにまとめ、必要な部分だけ取り出せるようにしておくと良いかもしれない。
    • 和文英訳や英文法、あるいは板書をきちんととるタイプの講師の講習などをノートにまとめると、ノートが参考書のようになってルーズリーフよりいいかもしれない。
  • ルーズリーフについて
    • 駿台は50分授業なので1日に行う授業の種類が多くて荷物が非常に重いため、無くさず管理できるならルーズリーフを推奨という声も多い。
    • 特に、数学の基幹教材は§1~4(3)に分けて同時並行で進めるのでルーズリーフを推奨。§毎にノートを作ると、まとめて復習したい時に多量のノートを持ち運びすることになり大変である。
    • また、コピーを自分で用意した場合なども、コピーの余白に書くスペースがあり、ノートをとるほどではないので、ルーズリーフがよいかもしれない。
    • 同様に、理科や地歴公民も、プリントで授業をする講師が多いので少量のルーズリーフで事足りる場合が多く、ノートまでは不要かもしれない。
    • さらに、通期のテスト演習型の授業も、解説の板書が少ないのでルーズリーフで事足りる場合が多い。テストと一緒に挟んで管理すると良い。
    • 曜日ごとにルーズリーフバインダーを1冊作るという手もある。
      • 曜日毎に必要な予習復習部分が分かりやすい、後に教科別にまとめ直すことも容易といったメリットがある
  • コピーをとった方が良い教科もある。英語や国語など。
    • 読解系のテキストは復習で解き直すことを考慮して書き込み無しの本文を取っておくと良いが、そのため復習用の本文再掲が無ければ、テキストに直接書き込むのではなくコピーを取ってそこに予習・板書すると良い
      • それで板書しづらいならやはりルーズリーフを推奨。コピーと一緒に挟んで管理すると上手くまとまって便利である。
  • プリントやコピーはクリアファイルやクリアポケット、キングファイル等で管理すると整然として良いだろう。B5サイズでOK。
  • コピー代は全国一律ではない。店によってやすくすませられるところがある。是非探して安く済ませよう。コピー機のある友人をぜひ探して安く済まそう。
    • オフィスで使うようなコピー機を一般向けに用意し、校舎より安い値段で提供する店もある。安く抑えるためにはこういった店を校舎もしくは自宅近くに見つけておくと相当便利。
  • 英語の予習復習において、わからない英単語や構文を調べる上で、辞書と英文法書はそれぞれ一冊用意しておいたほうがよい。
    • 辞書は、ロングマン英英辞典を最有力候補としておく。
  • 英文法書に関しては、大学受験レベルを網羅したものがオススメである。
  • 和英辞典や電子辞書もあるとさらに良いが、英和辞典や英文法書ほど優先順位は高くなく、金銭に余裕がなければ揃えに行かなくても構わない。「電子辞書を使うとバカになる。紙の事典を丹念に引きなさい。」(駿台予備学校英語科最長老・飯田康夫道場主より)